第14回ベルギービールの会   平成24年6月30日
開催場所 清水公園内 金乗院 大書院にて
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第14回ベルギービールの会にお集まり頂いた皆様、本当に有難うございました。
ご満足頂けたか不安ですが、これを機会に、
お一人でも多くベルギービールファンになって頂けたら、と願っております。

昨年は東日本大震災があり残念ながら開催できませんでした。開催場所の大書院でも
お勝手場がとても綺麗になっておりますが被害がありました。皆様の身近でも
様々な被害が出てしまったかと存じます。心よりお見舞い申し上げます。

今回のベルギービールの会は岩手釜石で被災した酵母を使い、ベルギービール風のビールを
完成させたいわて蔵ビールさんの福香ビール等を準備し皆様にお召し上がりになって頂きました。

この酵母は天然酵母で盛岡市にある国の天然記念物「石割桜」から採取した酵母です。
この酵母を釜石で培養していた時、震災被害にあいました。
釜石港から数メートルのこの北里大学バイオテクノロジー釜石研究所は1F部分が津波の被害を受け
この酵母が培養されていた冷蔵庫は天井に突き刺さっていたそうです。
この酵母を使い何度も試行錯誤を繰り返し完成したのが「福香ビール」です。

石を割り力強く咲く桜から採取され津波の被害も乗り越えたこの酵母を震災復興の地域活性化の
材料とし商品化に向け、被災地では不屈の精神で頑張っております。

当日準備した玄米バターロールも、この石割桜の天然酵母から作ったパンです。
このパンやさんは釜石のアンデルセンさんといいますが、今仮設店舗・住まいは仮説住宅で
頑張っていらっしゃいます。このパンやさんも体一つと車一台で難を逃れたそうです。

まさに雨にも負けず風にも負けず雪にも夏の暑さにも負けぬ丈夫な体を持ち… 
宮沢賢治の詩を連想する東北の人たちの不屈の精神を感じずにはいられません。

そんな商品と比較することは出来ませんが、
ベルギーでは代表的なビールにランビックビールというビールがあります。
ブリュッセルの石畳の上空に漂う天然酵母から出来る代表的なビールです。
岩手の天然酵母ビールと味わいは違いますが、当日カンティヨンを準備し飲み比べてみました。

又、本来ならいわて蔵ビールさんでホワイトビールも製造しておりますが、契約栽培の麦畑が
被災し今年は商品が無いとの事で、ヴァイツェンをご用意しました。
他のベルギービールと比べながら会をすすめました。  
 
日本の地ビール業界の中で多くの醸造所がベルジャンビールを醸造しております。
スタイルは様々ですが、ベルギービールが日本の地ビーファンのニーズに合っている事は
間違えなさそうです。


今回のお話は当会会長 加藤純章先生の  
                 「鳩摩羅什ーラピスラズリの輝き」

 シルクロード、それは「思想の道」でもあった。天山山脈の南麓、キジル石窟に花開いた輝く青の仏教世界。そこには数奇な運命をたどり、シルクロードの光と影に生きる人間を鋭く見つめた思想家、鳩摩羅什(くまらじゅう)がいた。「色即是空、空即是色」 「煩悩是菩提相」、シルクロードの小国の王子だった鳩摩羅什が生み出した言葉です。

(加藤会長は当会会長職の他にもご活躍で今回のテーマはNHK新シルクロード第5集で取り上げました)
Captain